費用について・・・別の観点からの考察

 なにやらタイトルは少し難しそうですが、内容は難しくありません。

 費用という点に関して、日本人の思考回路から欠如している(のではないか)と言えるものに安全に対する費用があります。外国では安全を脅かすリスクは非常に高く、例えばパスポートの入ったカバンを取られたらそれは費用には換算できない程です。ましては命に関わることであればなおさらです。台湾は世界でも安全な国ですが、それでも外国であることを忘れてはなりません。ある人達はタクシーに乗る時も、日本から持ってきた携帯電話はそこでは使えないにも拘わらず、タクシーの中から電話して(している振りをして・・)今どこどこの通りを通ったとか、運転手さんはなんという人だとか、後何分位で着くとかを話している振りをします。何気ない話の中でそうする訳です。そうすることにより、犯罪に巻き込まれるのを防ぐことが出来るかも知れないからです。実際外国人がタクシーで連れ去られてしまえば、どうにもならないのは事実ですので、こうしたちょっと考えると馬鹿みたいな事でも、かなり意味を持っていると言うことになります。こういう話はやたらに他の人に話たりしないで、良いと思ったら自分で実行すればいいだけかも知れません。あまり人に知られるとやりにくくなりますね。でもこのくらい用心する必要があると言うことです。

  実際、以前に台中に住んでいた時のことですが、中国語を学んでいた同級生たちは何度もハンドバッグのひったくりに遭い、自転車やオートバイを盗まれました。台湾の泥棒に対する対策をご覧になれば、用心することの必要を銘記させられます。まるで鉄格子付いた留置場の中にすんでいるかのようです。日本で、外国から来た人にピッキングという技術で、どの様な鍵でも簡単に開けられてしまい、泥棒による被害が相当な額に上っていると言うことを聞きましたが、台湾の防犯対策を見て、日本は確かにぬるま湯に浸かっていて、平和ボケしているんだなぁと改めて感じさせられます。   


 ところがです、澎湖島は台湾の中でも最も安全な所なのです。夜の女性の一人歩きさえ勧めるわけではありませんが、可能な所です。離れ島なので犯罪が起きにくいのです。外部から澎湖島に来るには外国人ならパスポートが必要であり、台湾人でも、飛行機や船に乗るために身分証を提示しなければならず、そうしなければチケットも買うことが出来ません。それで、すねに傷を持つ人たちはあまり来たがりません。警察の追求が空港に及んでいるのではないかと考えてしまうからです。また。澎湖島の人たちはみんな何らかの繋がりがありますから、この地で泥棒などをすればもうここには住めないことになってしまいます。また、盗んだものも大物は飛行機に乗りませんから無理ですし、空港と港で張られてしまえば逃げられないのです。また澎湖島は結構警察の目が行き届くところなので裏社会の人が生活するのは大変なのか、そう言う日本で言うところのやくざのような組織もないようです。安全な理由がお分かり頂けると思います。

 これは学校を運営するものにとって一番うれしいことです。学生の身の安全にはある程度の責任があるからです。こうした費用がかからないというのは、あまり評価されないことですが、実は最も大切な事柄ではないでしょうか! 最初ここで日本語の学校を開こうと思い立った時に、多くの人から反対されました。あそこはパイが小さいから、日本語の学校を運営するのは無理だという訳です。確かに日本語の学校でやって行くのは難しいかも知れませんが、中国語の学校を併設してからは、ここで良かったなぁとつくづく感じます。安全だからです。不便ですが、澎湖島で中国語を学ぶことは、どこよりも安全なのです。日本人のスタッフがいますから、問題にすぐ対応できます。交通事故とか骨折とか、病気とか色々ありましたが、病院もしっかりと受け止めてくれますし、むしろ日本より良い位です。インターネットも繋ぎっぱなしですから、日本の家族とも連絡が出来ます。もちろん無料です。パソコンを持ち込まれない方には学校にある学生用の2台のパソコンから自由にメールを送ることが出来ます。こんな環境は他のどこでも得難いものです。ここに来るには台北から飛行機に乗って来なければならず、約日本円で往復1万2000円くらい掛かりますが、補って十分のお釣りが来ます。

 このHPは見かけよりも留学に関するかなりの情報があります。じっくりとご覧下さいませ。  


このHPで使用しているイラストは細木真理さんのものです。目も覚めるような写真は
澎湖島の写真家・李振龍さんの作品です。この場を借りて感謝します。