行くべき所・小門の鯨魚洞と地質館

  小門と言えば鯨魚洞を思い出すかどうかは知りませんが、観光バスならそこに案内します。しかしそこに来たら是非小門の地質館にお立ち寄り下さいな。

  なんと言っても小門は、澎湖島の地質や地形の縮図といえるからで、ここに地質館があるのは本当に相応しいことです。元々西嶼の北方にある突出した岬に当たる部分で、長い間海水の浸食作用を受けて、西嶼島から分離していますが、橋が建設され二つの地を繋いでいるので、居住民の通行は何の支障もありません。
 
  小門島は西嶼島の北方に位置し、秋から冬にかけて強烈な東北の季節風の外、濃厚な塩霧の影響に曝されるので、当地の人は南側の山の窪みの所に土地を取り分け、珊瑚の石を積み重ねて野菜畑の周りに垣を作り、季節風や塩霧にさらされるのを防ぎ農作物の生長を促すと共に、温かな漁村の風情を醸しだし特徴ある人文を作り上げていました。 それで、地質館に加えて、このいわゆる蜂の巣畑と呼ばれる珊瑚や玄武岩の石を積んで作った風よけの垣根で囲われた畑を見ていただきたいのです。

  その地質館の裏手には釣りのための良い場所がありますが、その岩場は玄武岩です。六角形の柱状になっている所を横から見ることもできますが、その釣り場はその六角形を上から見下ろす形になります。形が正確なのでまるで人が造ったかのようです。おもしろいですよ。

  小門島の石垣菜園(蜂の巣畑)は遙か昔に作られ、代々受け継がれて、当地の人々が日常必要とする農作物を産出してきました。近年、商工業社会の形成に伴い、人口の流出が始まり、元々細々とつないできた菜園が段々失われて、その石垣は風化の影響を受けて崩れ去りゆく中で、守ろうとする人はほんの一握りの状態です。それで、澎湖県政府が乗り出して石壁の伝統的文化遺産や建築技術を保存すべく修理と保存に務め、元々あった程度まで範囲を回復し、伝統的な生態工法で傾き崩れている珊瑚の石垣と玄武岩の石垣が再び在りし日の様子を取り戻せるよう、石の職人が洗練された手さばきで石を積み重ねています。石垣を修理した合計距離は430メートルになるそうです。必見の価値ありかな?

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