台湾人とのディベート

  

阿甘語言中文科は澎湖島における日本村のようなものですから、澎湖島の人にとって注目の的です。多くの日本に親しみを感じている人や、現に日本語を学んでいる人がやって来て交わって行きます。その時のルールは互いに学んでいる言語で話すという事です。つまり、日本人は中国語を、台湾人は日本語を用いての会話です。

  一見奇妙に思えますが、これは双方にとってメリットがある事が分かります。言語学習者は理解できる事ですが、教室で学ぶ語学と実際に遭遇する場面とは違うために、思う事が発言できないものです。しかも相手の土俵で相撲を取るようなもので、圧倒されそうな雰囲気の下ではなおさらです。

  しかし、この互いが自分の学んでいる言語での話し合いは、真剣でありながらもどこか間の抜けたところがあり、気が楽です。それに相手の真剣さも伝わります。相手のたどたどしい日本語を笑う気持ちにはなれません。むしろ勇気を貰う事が出来ます。相手が真剣に話しかけてくるので、こちらも負けずにたどたどしい中国語を返す事が出来るのです。中国語を話しながら、どうにもならずに日本語を挟んだり、相手も日本語を話しているのに、説明の部分では本来の中国語が出てきたりします。

  かなりの使い手同士がこのディベートに参加する場合もあり、まさに火花を散らすような戦いに、周りにいる人たちも刺激を受けます。日本人が中国語を話し、台湾人が日本語を話すという奇妙な会話が延々と続きます。


  このお互いが互いに相手の土俵で交わす言語交換の相手になってくれるのは、澎湖島にある二つの大学で日本語を学んでいる大学生と、阿甘語言の日本語を学ぶ学生です。自分の中国語が通じるのか試してみる良い機会です。あなたも挑戦してみませんか? 又、街で出会った人がやってくる場合もあります。学校の仲間と食事をしているだけで、その日本語を聞きつけて、話しかけられることもあります。阿甘中文は日本人が設立した中国語の学校なので、どうしても学生は日本人ばかりですが、幸いなことに学校の周りは台湾人ばかりですから、日本人同士で固まってしまうと言う事が避けられるのです。これってかなり理想的な環境ではありませんか?


 このHPは見かけよりも留学に関するかなりの情報があります。じっくりとご覧下さいませ。