台湾訛りを心配する必要はありません


  

  良く台湾訛りという言い方を聞きませんか? こんなに狭い日本でも、大阪弁や東北弁等があるのですから、海を隔て、政治体制も異なる中国と台湾では言語に相違が出てくるのは否めません。とりわけ、台湾人の母語である台湾語(福建語の変化したもの)が舌を巻いて出す音がないために、台湾人の北京語も舌を巻かない傾向があるのは確かです。例えば、我是はゥオシィではなくゥオスーと聞こえます。これがいわゆる台湾訛りで、発音のこの違いに注意が集まりますが、実はこうした音の違いはさほど重要ではありません。一例として数字の44を上げることが出来ます。大陸の発音では、スー・シィー・スーと発音されるのですが、台湾の人が発音すると、スースースーと聞こえます。いわゆる444かと思ってしまいますが、彼らはしっかりと44と聞と聞き分けています。なぜなら重要なのは四声、二声とかの声調で、最初のスーが四声で次のスーが二声で最後のスーが四声になっているからです。

  中国語は声調と言葉の意味が密接に関係していますから、声調を間違えると殆ど意味が通じません。これは声調とは単なるアクセントに過ぎない我々日本人には、理解しがたいほど厳格に区別されているのです。一声に発音されるべき言葉を二声に発音したとしても理解されるであろうと考えるのは大きな間違いであると言うことです。あの膨大な中国語の読み方だけではなく声調を共にセットとして覚えなければならないと言うことです。中国語が世界で最も難しい言語であると言われる由縁です。

 では、この声調をどうしたら正確に発音できるのか、ということですが、辞書を調べ、正しい発音を聞きながら発声し、また笑われ、ほめられることを通して学ぶより他にはありません。語学は経験ですので色々経験することにより学んで行きますが、語学学校はその経験を体系的に効率よく学べるよう組織したものです。早い進歩を願うなら、学校を利用するのが一番です。

  最近はテレビが共通語の生成に大きく寄与しています。台湾のテレビには必ず字幕が付き、又、アナウンサー達は言語の方面で特別の訓練を受けた人たちです。その為、若い人たちの話す中国語は大陸の人の話す中国語と大変近くなってきています。スーなどと発音するのは比較的中年以降の人が多いようです。


  又、これは意外と知られていないことですが、本当に正しい発音を学ぶなら、台湾の方が良いかも知れません。と言うのは学校の先生たちはみな、アナウンサーと同じく言語のプロですから正しい発音が出来ます。そして台湾には独特のピンインがあり、発音を教えるという点では、ローマピンインより正確です。例えば数字の9はローマピンインですとjiuと書きますから、日本人の殆どはジウと発音します。しかし、その発音はチォウなのです。中国語には濁音というのが殆どなく、有気音と無気音で表現されますが、日本人はローマ字の影響を受けて無気音を濁音で表してしまうのです。自己のことをズージなどと発音します。zijiですからそうなってしまうのですが、ツーチで良いのです。中国語はとても奇麗な音のする言語なのですが、日本人は無気音を濁音で表現する癖が付いてしまうので、日本人の中国語はガギグゲゴザジズゼゾバビブベボ等の汚い中国語の発音になってしまうのです。

  その他にもローマピンインの弊害として、優秀の秀もxiuと書きますので、日本人の大半はシウと発音しますが、本当はシォウです。牛もニウなんて発音する日本人が沢山いますが、ニォウと発音されるべきです。極め付きは出去で、この発音をチュチィと正しく発音出来る日本人に合ったことがありません。雨とか需要などのyu,xu等も皆ローマ字読みをしてしまいます。ウチの学校に来る日本人の大半が、そうしたローマピンインによる間違った発音を覚えてきて、それを修正するのに大変苦労しますが、最初から台湾で台湾注音によって学ぶならそうした問題はありません。とても奇麗な中国語が話せるようになります。

 また、時間を掛けてだらだら学ぶのは余りよい方法ではありません。なぜなら、我々日本人は日本語と言う共通の母語がインプットされており、それは外国語の進入を防いでいるのです。この状況では新しい言語体系が成立するはずがありません。脳の中に異なった言語体系を確立するには、短期間に徹底的に学んで、日本語が邪魔出来ない環境が必要です。留学が言語の習得に効果的な理由がここにあります。とりわけ短期間に集中的な授業を受けることにより中国語脳を確立するのが重要です。


 しかし我々日本人が中国語を学ぶのは、アメリカ人が中国語を学ぶより遙かに楽であることは間違いありません。実際英語を学ぶよりも簡単に中国語をものにすることが出来るのです。英語は中学、高校、又大學で学んでもなかなか話せませんが、中国語は2年もすればかなり話せますよ。

   


 このHPは見かけよりも留学に関するかなりの情報があります。じっくりとご覧下さいませ。